住宅ローン控除

住宅ローン控除×移住補助金は併用できる?中古住宅でも13年使える2026年ガイド

7分で読める
地方移住で中古住宅を購入する際、住宅ローン控除と移住支援金、さらに自治体独自の住宅取得補助を併用できるのか?2026年最新の税制に基づき、中古住宅でも最長13年使える要件や、5年の定住義務、補助金受給時の計算上の注意点を解説します。

移住補助金シミュレーター編集部

Editorial Team

全国180以上の自治体制度を独自にデータベース化し、シミュレーターを開発・運営しています。最新の制度変更や移住者にとって本当に役立つ助成金情報をわかりやすく解説します。

「地方に移住して、理想の中古物件を安く買ってリノベーションしたい。その時、住宅ローン控除と移住支援金は両方もらえるの?」

移住に伴う住宅取得は、人生でも最大級の支出です。2026年現在、国は「地方創生」と「住宅の脱炭素化」を強力に推し進めており、支援制度はかつてないほど充実しています。しかし、制度が複雑に絡み合うため、正しく理解していないと「思っていた金額が戻ってこない」「後から返還を求められた」といったトラブルになりかねません。

本記事では、中古住宅取得における住宅ローン控除の最新ルールと、各種補助金との併用における「鉄則」を解説します。

住宅ローン控除の基本(2026年版)

住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)は、年末のローン残高の0.7%を、入居時から最長13年間にわたって所得税や住民税から差し引ける制度です。

2026年現在、特に中古住宅においては「省エネ性能」が控除期間や借入限度額を左右する大きな鍵となっています。

新築・中古別の控除内容

| 住宅の区分 | 控除率 | 控除期間 | 借入限度額(省エネ基準適合時) | | :--- | :---: | :---: | :--- | | 新築住宅・買取再販 | 0.7% | 13年 | 3,000万円 〜 4,500万円 | | 中古住宅(既存住宅) | 0.7% | 10年(※) | 2,000万円 〜 3,000万円 |

(※)控除期間が13年になるのは、宅地建物取引業者がリフォームして再販する「買取再販住宅」に限られます(新築と同じ扱い)。一般の中古住宅(個人間売買)は、省エネ性能にかかわらず10年です。ZEH等の省エネ性能は「控除期間」ではなく「借入限度額」を引き上げる要素である点にご注意ください。なお借入限度額・入居期限は年度の税制改正で変動するため、2026年入居分は最新の制度(令和8年度税制改正)をご確認ください。

主な適用要件

  • 住宅の床面積が50平米以上であること(所得制限により40平米以上となる特例あり)
  • 合計所得金額が2,000万円以下であること
  • 引渡しまたは工事完了から6ヶ月以内に入居し、引き続き居住していること
  • ローンの返済期間が10年以上であること

移住して中古住宅を買うと使える3つの支援

移住を機に中古住宅を取得する場合、以下の3層の支援を組み合わせるのが2026年のスタンダードな資金計画です。

1. 国の移住支援金(地方創生移住支援事業)

東京23区に在住・通勤していた方が、地方の対象自治体に移住し、就業や起業などの要件を満たした場合に支給されます。

  • 世帯:100万円
  • 子育て加算:18歳未満の子を帯同する場合、子1人につき最大100万円(自治体により金額は異なる)
  • 単身:60万円

2. 自治体独自の住宅取得・空き家活用補助

多くの自治体が、移住者の住宅取得を支援するために数十万〜100万円規模の補助金を用意しています。

  • 住宅取得奨励金:購入価格の数%を補助
  • 空き家改修補助:中古物件のリフォーム費用に対して1/2〜2/3程度を補助

3. 住宅ローン控除

前述の通り、残高の0.7%が減税されます。例えば2,000万円のローン残高があれば、年間14万円の税負担が軽減されます。

SIMULATION PREVIEW

東京23区から地方へ。子連れ中古住宅購入モデル

移動元・先東京23区 地方中核都市
シミュ条件夫婦+子供1人・中古ZEH住宅購入・共働き
想定される最大受給額
200万円

このシミュレーション例では、国の移住支援金100万円に子育て加算100万円を加え、計200万円の現金給付を受ける想定です。ここにさらに自治体のリフォーム補助金や、13年間の住宅ローン控除が加わります。

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併用時の3つの注意点

「もらえるものは全てもらおう」と考えるのは当然ですが、制度の併用には厳格なルールが存在します。

(1) 定住義務5年の壁

国の移住支援金には「継続して居住する意思」が求められます。

  • 全額返還:移住後3年未満で転出した場合
  • 半額返還:移住後3年以上5年未満で転出した場合

(※これは国の地方創生移住支援事業の標準ルールです。自治体によっては「5年以内の転出は全額返還」とより厳しい独自要件を定めている場合があるため、申請先の交付要綱を必ず確認してください。)

住宅ローン控除も「居住の用に供していること」が条件であるため、転勤や家庭の事情で家を空ける(住民票を移す)と、その期間は控除が受けられなくなります。

(2) 対象経費の重複禁止と「補助金差し引き」

ここが最も計算を狂わせやすいポイントです。税務上、住宅ローン控除の対象となる「住宅の取得対価」は、受給した補助金を差し引いた後の金額でなければなりません。

もしローンを2,000万円フルで組んでいたとしても、控除の計算基礎となる金額が1,900万円に制限されるため、実際の控除額が想定より少なくなる可能性があります。「対象経費の重複禁止」の原則により、1つの支出に対して「補助金」と「減税」の両方をフル適用することはできない仕組みになっています。

(3) 補助金は「一時所得」として課税対象になる

移住支援金や自治体からの補助金は、税法上「一時所得」として扱われます。 一時所得には50万円の特別控除があるため、移住支援金単体では課税されないケースが多いですが、他にも生命保険の満期保険金などがある場合は合算され、所得税・住民税の対象となる可能性がある点に注意しましょう。 ※国庫補助金等の総収入金額不算入の特例が適用される場合もありますので、詳細は所轄の税務署へ確認が必要です。

まとめ

2026年、移住に伴う中古住宅取得は、適切な制度利用によって資金的なハードルを大幅に下げることが可能です。

  • 国の移住支援金で「引越し・当面の生活費」を確保
  • 自治体の補助金で「中古住宅の断熱・耐震改修」を実施
  • 住宅ローン控除で「入居後の月々の支払い」を軽減

この3段構えを構築するには、まず自分がどの程度の支援を受けられるのかを正確に把握することが第一歩です。補助金の条件や金額は「自治体により大きく異なる」ため、候補地を絞り込む段階でシミュレーションを行ってください。

移住支援金の基本ルールや他の補助金との併用詳細については、併用ルール解説記事もあわせてご覧ください。

まずは、あなたの現在の状況でいくら受給できるのか、移住補助金シミュレーターで診断してみましょう。

⚠️ 免責事項

※本記事の制度情報は執筆時点または最終更新時点のものです。自治体の予算状況や制度内容は予告なく変更される場合があります。最新かつ正確な情報は、必ず各自治体の公式サイト等でご自身でご確認ください。

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